01/11/2012

by lumi on 11/1/2012

 

東京を離れてから、4つ目の部屋。

 

ロンドンで住んだ3つの部屋では、安定しないシャワー、シェアメイト同士のいざこざ、昼夜問わず鳴り響く火災報知器、信じられない寒さ、湯沸かし器の故障、3日3晩の停電と、考え得る限りの住居トラブルをフルコースで体験した。それですっかり疑り深くなったわたしはスウェーデンに来てからもまた何かが起こるに違いないと戦々恐々としていたわけだけれど、ここは今のところとても穏やかだ。全部が機能的で使いやすく、週末に隣人が騒がしいこと以外に困ったこともない。有難いんだけれど、いまだにこれでいいのかなとふわふわした気分になったりする(、、、重症ですね)

 

2ヶ月間で、この部屋もだいぶ様変わりした。家具の配置を変え、薄手のマットを敷いて床に座れるようにし、大きめのフロアクッションとブランケットを買い足した。最初は冷たい色すぎたかなと思っていたベッドカバーも、まわりに色が増えることで馴染んできた。知らない人の家に来たような気がしていた頃を、遠い昔に感じるようになった。

 

引っ越しを繰り返さないといけないことを修行のように感じたこともあったけど、こういう時期があってもいいのかもしれない、と今は思っている。

 

 

やらなくちゃいけないことと刻々と変わってゆく季節に急き立てられつつ暮らしている。

 

先週の土曜日は留学生向けスウェーデン語コースの試験だったのだけど、 4時間もあったはずが最後のエッセイのための時間が絶望的に足りず、悔いの残る出来になってしまった。なんとか無事に合格点は超えて次のレベルに進めることになったものの、あまりに相変わらずな自分にうんざりして、塞ぎ気味の数日を過ごした。とはいえ、こういうことを繰り返すことの価値を、後ろ向きながらにいちおう認めてはいるんだけど。

 

Sånt är livet. That’s life.

 

 

 

Kings of Convenienceの“Riot on an Empty Street”は、今年いちばん通しで聴いているアルバムだと思う。発売は2004年なのだけど、気持ちの隙間にすうっと入ったのか去年の秋頃からどんどん好きになり、部屋にいるときによく流すようになった。優しく撥ねるアコースティックギターの音も、EirikとErlendの重なる声も、ジャケットもタイトルもとても好き。

 

いまこのアルバムからはロンドンの、半地下だけど大きな出窓のある、なんだかんだで大好きだった部屋の匂いがする。きっとそれが消えることはないだろうけど、ルンドのこの部屋の記憶もすこしずつ織り込まれて、また違う感覚になっていくんだろうな、と思う。

 

大切に愛して、育てていきたいな、と思ったり。

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